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聴覚障害者向けのソリューションは?

聴覚障害者向けのソリューションは?

ウェブアクセシビリティ入門 第48号

発行日 :2005年11月14日

皆さんこんにちは。望月優です。

ボイスサーフィンの新バージョンについてプレス発表しました。

http://www.amedia.co.jp/product/vs3/press200511.htm

実際、先週前半から本格的に私の手元でも動いていますが、本当に便利です。

今まで読めなかったPDFの電子商材や無料レポートがばんばん読めています。

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本日のメインテーマ:聴覚障害者向けのソリューションは?

 前号では、パソコンを聴覚障害者に教えてきた経験の深いかがやきパソコンスクールの益田さんから寄せられたお便りを紹介しました。

益田さんご自身が難聴なので、単に教えているという立場からだけではなく、当事者としての視点も含まれたきわめて価値の高いご意見でした。

集約すると、聴覚障害者の希望は3つ、

1.見た目にきれいな色

2.動きのある映像

3.漢字にはよみがなをつける

でした。

それでは、この3点を実現するとして、同時に行うべき配慮や今後の進歩すべき方向について考えて見ました。

1.見た目にきれいな色

これは、基本的に問題ないですね。

ただ、弱視の方のためにはコントラストをはっきりさせた方が良いということがありますので、「コントラストが明確」ということと「見た目にきれいな色」ということとのバランスを取る必要はあるでしょう。

などと言いながら、私は全盲なので、具体的な提案は出せません。

すみません。

つぎに、「見た目にきれいな色」という観点とは少しずれますが、色だけで判断させるような仕組みはまずいですね。

例えば、「赤字の部分は入力必須項目です」などというのはいけません。

その場合、「赤字」と音声でもしゃべるようにテキストに埋め込むなどの配慮が必要です。

ただ、これだとダサいと感じるかも知れませんね。

ならば、「*の着いた項目は入力必須項目です」の方が良いでしょう。


5.5 色及び形

a) ウェブコンテンツの内容を理解・操作するのに必要な情報は,色だけに依存して提供してはならない。


2.動きのある映像

これは結構やっかいです。


5.4 非テキスト情報

d) 動画など時間によって変化する非テキスト情報には,字幕又は状況説明などの手段によって,同期した代替情報を提供することが望ましい。同期して代替情報が提供できない場合には,内容についての説明を何らかの形で提供しなければならない。


とWEBJISではさらりと書いていますが、動画に同期したテキスト情報を提供することが現実問題として、どのぐらい実現性があるでしょうか?

テキスト情報は音声ブラウザで読み上げます。

動画の動く速度と音声ブラウザでの読み上げのどちらを優先すべきでしょうか?

動画の速度を優先すれば、音声での説明は途中でぷつぷつ切りながら進んでいくことになりますね。

音声での読み上げを優先するならば、説明の長さや音声ブラウザの読み上げ速度設定などによって、動画の動く速度が変えられてしまいますね。

結局、

「同期して代替情報が提供できない場合には,内容についての説明を何らかの形で提供しなければならない。」

という方を採用せざるをえませんが、本当に動画情報を必ず提供しなければならないかどうかについては、目の見えない私自身ちょっと疑問です。

動画がどのように動いているのかが判らなくても、あるいは動画が出ていることさえ判らなくても、そのページで伝えたいことの内容が判ればよいのではないでしょうか。

その意味で、「これは結構やっかいです。」と冒頭で書きましたが、トリアエズは、聴覚障害者の皆さんには、あまり気になさらないで動画を使ってみてはとアドバイスさせて頂きます。

その後で、動画を見ていなくてもそのページ内容が伝わるような文字での表現を考えていただければと思います。

ただし、フラッシュで作る場合の私から提供できるソリューションはありません。

3.漢字にはよみがなをつける

これは、現状においてルビのついたページがあまりないのでウェブアクセシビリティのテーマの引き合いに出されることが少ないのですが、今後は大きなテーマの一つですね。

ルビをつけたときに音声ブラウザがそれをうるさく読みすぎるかどうかは、音声ブラウザ側の課題です。

ルビを読むかどうかを利用者が設定できるような仕組みが音声ブラウザ側に必要ですね。

ボイスサーフィンもこれからですが・・・。

アメディアフェア・トピック

12月23日(金)に行うアメディアフェアは、アメディアにとって年1回の大イベントです。

まず最初にお知らせしたいことは、今回は12月23日という、クリスマスイブの前の日にぶつけました。

これは、ニッポン放送が毎年行っている音の出る信号機をプレゼントしようという企画のインターネット放送で24時間行われる「デジタル・チャリティーミュージックソン」と連係させたかったからです。

そして、具体的な内容はこれから決まっていくのですが、何とか連係が取れることとなりました。

ということで、今回は、ここまでのご紹介に留めます。

アメディアフェア紹介ページ

編集後記

風邪を引いてしまいました。

会社を休みたくないので、本日日曜日は身体を休めたいと思い、メルマガをこれまでにない短時間で書きました。

表現などに荒っぽいところがございましたらごめんなさい。

阪神の金本やヤンキースの松井のように、毎週月曜日は調子が悪くても必ず休まずに発行していきたいと思います。

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本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

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聴覚障害者ニーズと視覚障害者ニーズとの葛藤

聴覚障害者ニーズと視覚障害者ニーズとの葛藤

ウェブアクセシビリティ入門 第47号

発行日 :2005年11月7日

  • 聴こえねば
  • 色や画像が ウェブサイト
  • 見えぬ者との 調和はどこに?

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

ボイスサーフィンがいよいよ近くPDF対応になります。

しかも、アメディアで以前から販売している印刷物読み上げソフトの「ヨメール」や「よみ姫」との組み合わせで、テキスト抽出禁止のPDFや単に印刷物をスキャンして取った画像をPDFにしたものでも読めるようになります。

これについて、11月9日に報道機関向けの発表会を行います。

http://www.amedia.co.jp/product/vs3/press20051102.htm

このことを取材頂ける方、どうぞおこしください。

ということで、報道発表前なので、詳しい話は次号以降にさせて頂きます。

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本日のメインテーマ:聴覚障害者ニーズと視覚障害者ニーズとの葛藤

難聴の社長さんからの控えめな要望

このほど業務提携しましたかがやきパソコンスクールという聴覚障害の生徒さんを多く受け入れているパソコン教室の経営者、益田さんから、ウェブアクセシビリティについて次のような感想を頂きました。


Webアクセシビリティは視覚障害者の方に向けてのものが主にその感心を集めておりますが、聴覚障害者向けと言った場合はそれらにちょっと相反する内容になってしまいそうです。

聴覚障害者の方に喜ばれるものとしては、主に動きのある映像です。

特にそれが手話で表現されていた場合には、同じものを何度でも見に行くようです。

また、難聴や中途失聴の方には、字幕も喜ばれます。

実は私のブログにも、字幕こそついていますが、無音声の手話映像を掲載しています。

http://kagayaki.blog13.fc2.com/

また、早い時期に聴力を失った方には、漢字の読み書きの苦手な方が多いことから、本当はすべての漢字にルビを振ると喜ばれたりもします。

そうすると、読み上げソフトなどを使った場合には、同じ文章を2度聞かされることになるのではと、私なりに心配しております。

私どものお客様でも、ホームページ作成の勉強をしはじめると、とにかく動きを出したくて仕方がなくなってくるようです。

アニメーションGIFを作成したり、自分で撮影した写真のアルバムやビデオ映像をWebページに載せたりといったことは、やりたくて仕方がないものの代表になっています。

見た目にきれいな色、動きのある映像、漢字にはよみがなをつける。

この3点が、聴覚障害者に好まれるスタイルのように感じています。

ちなみにテキストばかりのページは、つまらないと言って敬遠する傾向にあります。

もちろんJISの中でも触れられているように、いきなり音が出るようなページも、自分では気づかないので周囲に迷惑をかけてしまうことはありますが、本人が気づいていないので当事者がさほど問題に思うことは無いようです。

こうした状況ですから、せっかく視覚障害者の方にも使いやすいWeb作りを目指して勉強されている方々に対して申し上げるのは如何なものかと存じております。

その点が正直に申し上げて、かなり悩ましいところなのです。


思いやりのある方ですね。

今回、益田さんから頂いたメールは、現場からの大切な要素に満ち溢れていたので、ほとんど全文引用させて頂きました。

このように、聴覚障害者と視覚障害者とは、その障害の特性から文化が異なります。

でも、益田さんの指摘を読ませていただくと、耳が聞こえて目も見える皆さんの中には、ルビの点以外は同じだよ、とおっしゃる方も少なくないのではと想像します。

「見た目にきれいな色、動きのある映像、漢字にはよみがなをつける。」

という3点が聴覚障害者にとってのユーザビリティのポイントのようなので、次号では、この3点と視覚障害者への配慮の融合について掘り下げて見たいと思います。

聴覚障害者企業とのコラボレート

11月1日付けで、先ほどの感想をくださった益田さんが経営する

かがやきパソコンスクール

と私の会社、

アメディア

との間で、業務提携を行いました。

かがやきパソコンスクールさんは聴覚障害者にとっての情報の最適化を追求する会社、私のアメディアは視覚障害者にとっての情報の最適化を追求する会社です。

このように、真反対の特性を持つ障害者のことを配慮しあうことによって、哲学の胃気を脱した、真のユニバーサルデザインへのステップを踏み出すことができそうだと期待しています。

ちなみに、かがやきパソコンスクールさんは、この業務提携について、ホームページでプレス発表をしています。

http://kagayaki.jpn.ph/web/news/051101.html

また、実は、11月1日というのは、日本点字制定記念日なんです。

115年前のこの日、1890年(明治23年)11月1日に、日本語の点字の規則が正式に決定されました。

そのあたりの視覚障害者の文化に興味のある方は、

盲人の歴史

でどうぞ。

編集後記

アメディアでは、年に1回、「アメディアフェア」という視覚障害者と情報文化を考えるイベントを行っています。

今年は12月23日の金曜日、実は、この日にしたのは、ニッポン放送が毎年行っているデジタル・チャリティーミュージックソンとのコラボをもくろんでいるからです。

現在、計画を進めている真っ最中です。

http://www.amedia.co.jp/event/amediafair/16.html

その中で、中野駅から会場まで視覚障害者をガイドしてくださるガイドボランティアを務めてくださる方を募集しています。

9時半から簡単なガイド講習会、そして一応の拘束時間は16時までです。

ただ、もちろん、途中、お昼休みの時間は確保します。お弁当も用意します。

「やってもいいよ」という方、「ガイドボランティアOK」という題名でこのメールに返信いただければ幸いです。

ガイドの予習ができるページ

http://www.amedia.co.jp/talkto/talkto.htm

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聴覚障害者のニーズを探る

聴覚障害者のニーズを探る

ウェブアクセシビリティ入門 第46号

発行日 :2005年10月31日

  • 内容に
  • 踏み込む勇気 ありますか?
  • 聴こえぬ方には 平易な文章

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

先週の土曜日に東京中小企業家同友会と立教大学共催の経営研究集会が行われ、大盛況でした。

ダイエーの林文子さんの記念講演は、期待通り私の心にずしんと響きました。

お客様の立ち位置に一歩でも近く歩み寄ろうとするスタンスは、ウェブアクセシビリティも同じだなと感じました。

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聴覚障害の方からの声

「母語は、日本手話です。日本語ではありません。」とおっしゃるべええさんから次のようなお便りを頂きました。


聴覚障害者の中には文章が不得手の人も多いので、平易な文章やルビをふって頂いたり、図や絵を多く用いて頂けるとよりいいかと思います。

それ以前に、PCを学ぶ機会がなく、使いこなしていない人も居ますので、敷居が高いと思っている節もあると思います。


JISでの記述

WEBJISの中では、

「5.4 非テキスト情報」の中で


c) ウェブコンテンツの内容を理解・操作するのに必要な音声情報には,聴覚を用いなくても理解できるテキストなどの代替情報を提供しなければならない。

d) 動画など時間によって変化する非テキスト情報には,字幕又は状況説明などの手段によって,同期した代替情報を提供することが望ましい。同期して代替情報が提供できない場合には,内容についての説明を何らかの形で提供しなければならない。


と記述されています。また、

「5.7 音」の中で、


a) 自動的に音を再生しないことが望ましい。自動的に再生する場合には,再生していることを明示しなければならない。なお,bgsound 要素を使って音を再生すると,利用者は音が再生されていることも分からない,また,停止,ボリューム調整などの制御もできない。

b) 音は,利用者が出力を制御できることが望ましい。


とも書かれています。

でも、ちょっとべええさんの声とはずれているようにも感じます。

ですので、この聴覚障害者に対するアクセシビリティ、次号以降ももう少し掘り下げて行きたいと思います。

べええさんのコミュニティ

ところで、このお便りはミクシーのメッセージで送って頂きました。

そうです。べええさんはMixiで大活躍!

Deaf(ろう者)というコミュニティを運営されています。

聴覚障害者や手話に興味のある方なら、どなたでも参加できるということで、「聴覚障がいや手話に付いて楽しくおしゃべりしましょう!!」というお誘いを頂きました。

Mixiをされている皆さん、参加する場合は、

http://mixi.jp/join_community.pl?id=2012

それから、べええさんご自身のMixiでの紹介ページは

http://mixi.jp/show_friend.pl?id=318

ついでに、私の Mixi ページは

http://mixi.jp/show_friend.pl?id=565589

皆さん、 Mixiでつながりましょう。

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