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ウェブアクセシビリティ入門 第80号

発行日 :2006年6月26日

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

WCAG2.0 の解説は、今回でいったん締めます。

でも、このメルマガで書いた内容は、以下のところで公開していますので、必要なときにはご覧ください。

WCAG雑記帳

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。

[前置き]

5月15日号から、ウェブアクセシビリティのスタンダードを決めている

Worldwide Web Consortium (W3C)の Web Accessibility Initiative(WAI)が

4月27日に発表した Web Content Accessibility Guidelines 2.0 (WCAG 2.0)

のラストコール・ワーキングドラフトを話題に取り上げています。

ラストコール・ワーキングドラフトは、正式な勧告文書になる手前の文書です。

関連の過去記事は、下のリンクから読めます。

http://www.amedia.co.jp/it/wcag/

[マルチメディア]

さて、ベースラインの話の最後として、ムービー関係のマルチメディアをベースラインに設定した場合、WCAG2.0 に適合していると言えるためにはどのようにすればよいのかについて例を上げてお話しましょう。

音声付きのムービーには、キャプションと音声ガイドをつけなければなりません。

そのことは、ガイドラインの下に位置する達成基準に具体的に書かれています。

達成基準とは、それぞれの技術に対して、それをアクセシブルなものとして利用するための達成の基準です。

ムービーをベースラインとして上げている場合には、キャプションと音声ガイドをつけなければなりませんが、ムービーの代替ページとしての HTMLページを用意する必要はありません。

一方、ムービーをベースライン技術として上げていない場合には、ムービーを使っても良いのですが、ムービーの代替となるHTMLページを作らなければ、 WCAG2.0 に適合しているという主張はできません。

このように、作る側の選択肢は、

  • ムービーをベースラインに入れて、ムービー技術のアクセシビリティ対応をする、
  • ムービーをベースラインには入れずに、ムービー以外の方法、例えばHTMLでの代替ページを作って内容を伝える、

の二者択一です。

つまり、制作者側には、高い技術をベースラインに設定して、高いレベルでのウェブアクセシビリティを追求する選択と、高い技術はベースラインには入れずに、代替ページをどんどん作ることによって対応するという選択が許されているのです。

と言っても、あくまでも、ユーザー環境を正しく把握した上での選択肢なんです。

高い技術上でのアクセシビリティを目指すと言っても、現存するユーザーエージェントで無理なものを「アクセシビリティ対応した」と言い張ることはできませんから。

[メルマガ紹介]


人を雇っている方、これから人を雇おうとする方に必見のメルマガがあります。

人事制度についてのメルマガです。

「制度」というと何か少し王業に聴こえるかも知れませんが、このメルマガのコンセプトは、社員に成長してもらうためには正しい人事制度が必要だということなのです。

私もこのメルマガを読んで、アメディアとして「社員皆が成長する会社」を目指しています。

人事制度は社員を成長させる仕組み


[編集後記]

先日、15名の社員の中で3人も障害者を雇用しているという紙屋さんを見学してきました。

そこで、大変興味深いものを見せて頂きました。

二つ織りの名刺なんですが、それを開くとその中から人がポンと飛び出してくるのです。

ありきたりの名刺を配ってもなかなか相手の心に残らないという悩みが営業の方にはあるはず、そんなとき、こんな名刺をもらってしまったら、忘れるわけには行きませんよね。

高田紙器製作所

■ウェブアクセシビリティは、どんな方にも読み易いサイト作りの心配りです

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発行理念

本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことがあるかも知れません。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

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「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
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