4つの原則
4つの原則
ウェブアクセシビリティ入門 第75号
発行日 :2006年5月22日
- 新規則
- カテゴリー化が 進んだよ
- WCAG の 基本4原則
皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。
4月29日に中野サンプラザで行ないましたウェブアクセシビリティセミナー
「バリアフリーサイト作りの基本と実践」のDVDができました。
このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。
[前置き]
前号から、ウェブアクセシビリティのグローバルスタンダードを決めている
Worldwide Web Consortium (W3C)の Web Accessibility Initiative(WAI)が
4月27日に発表した Web Content Accessibility Guidelines 2.0 (WCAG 2.0)
のラストコール・ドラフトを話題に取り上げています。
ラストコール・ドラフトは、正式な勧告文書になる手前の文書です。
関連の過去記事は、下のリンクから読めます。
http://www.amedia.co.jp/it/wcag/
[4つの原則]
さて、 WCAG 2.0 では、各ガイドラインが4つの原則にまとめられています。
原則1:コンテンツは知覚できなければならない
原則2:コンテンツのインターフェイス要素は操作可能でなければならない
原則3:コンテンツとコントロールは理解可能でなければならない
原則4:コンテンツは現在および将来のユーザーエージェント(支援技術を含む)での利用に耐えるものでなければならない
「ユーザーエージェント」というのは、利用者が使うソフトウェアのことです。具体的にはインターネットエクスプローラやファイアーフォックスなどですね。
「支援技術」というのは、障害者を支援する技術のことです。
スクリーンリーダーも支援技術ですし、ボイスサーフィンやホームページリーダーなども支援技術です。
[ガイドライン]
さて、上記の4つの原則でグループ分けされているガイドラインは、次のように整理されています。
原則1:コンテンツは知覚できなければならない
ガイドライン 1.1
あらゆる非テキストコンテンツには代替テキストを提供すべし
(画像にテキストでの説明をつけることなど)
ガイドライン 1.2
マルチメディアには同期化した代替コンテンツを提供すべし
ガイドライン 1.3
情報と構造を表現から分離できるようにすべし
(xHTML と CSS で文書の内容と表示を分離して作ることなど)
ガイドライン 1.4
前景の情報をその背景と区別しやすくすべし
(弱視者、高齢者向け配慮)
原則2:コンテンツのインターフェイス要素は操作可能でなければならない
ガイドライン 2.1
すべての機能をキーボード・インターフェイスで操作可能にすべし
(視覚障害者など、マウスでは操作できない人がいるため)
ガイドライン 2.2
ユーザーが閲覧あるいは入力操作の時間制限を制御できるようにすべし
(あなたのようにスピーディーに操作できない障害者もいます)
ガイドライン 2.3
ユーザーが光源性のてんかん発作を引き起こす可能性があるコンテンツを避けるべし
(色の点滅に要注意)
ガイドライン 2.4
ユーザーがコンテンツを探し、現在位置を確認し、コンテンツ内を移動するのを手助けするメカニズムを提供すべし
(ナビゲーションスキップやページの階層表示など)
ガイドライン 2.5
ユーザーがミスを回避できる手助けをし、起こしたミスを修正しやすくすべし
原則3:コンテンツとコントロールは理解可能でなければならない
ガイドライン 3.1
テキストコンテンツを読めて理解できるものにする
ガイドライン 3.2
コンテンツの配置と機能を予測できるようにする
(サイト内で統一性のあるページ構造など)
原則4:コンテンツは現在および将来のユーザーエージェント(支援技術を含む)での利用に耐えるものでなければならない
ガイドライン 4.1
現在および将来のユーザーエージェント(支援技術を含む)との互換性をサポートすべし
(障害者の利用している環境やソフトウェアを知る必要があります)
ガイドライン 4.2
コンテンツがアクセシブルであることを確認する、またはアクセシブルな代替コンテンツを提供していることを確認すべし
(テストの必要性)
[編集後記]
皆さんの中には株式に興味のある方がおられますよね。
もしもアメディアの株にちょっとでも感心がおありでしたら、本誌を取りつづけていてくださいね。
いつしか、突然「新株募集」なんていう告知が出るかも知れません。
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発行理念
本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。
ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。
インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。
本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。
ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。
私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことがあるかも知れません。それに気がついたときには速やかに訂正致します。
ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。
このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。
セミナー、講演の依頼は下記ページよりご遠慮なく
本誌では、
「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
をしばしば引用させて頂いております。
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