ウェブアクセシビリティの歴史
ウェブアクセシビリティの歴史
ウェブアクセシビリティ入門 第71号
発行日 :2006年4月24日
- 操作法
- 慣れてしまえば ハイ効率
- それ壁となる 新規環境
皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。
アメディアとして第3回目のウェブアクセシビリティセミナーの日取りが4月29日と迫って参りました。
セミナーの受講料はセミナー前サービスがあるため、原則として前払いでお願いしています。
ただ、参加したいのだけれどどうしても直前まで日程が決まらないという方は、当日お支払いの参加でも構いません。
その場合、下記のお申し込みページから、直前でも構わないので、お申し込みだけしておいてくださいませ。
ウェブアクセシビリティセミナー
このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。
エディタこぼれ話
前号のメルマガを出した後、ある読者さんから
「視覚障害者がキーボードで文字入力ができるのは分かったが、自分は文章の組み立て、エディタとしての機能の方も話が欲しかったです。」という主旨のお便りを頂きました。
そこで、今回は私の使っているエディタの話を少しばかりしますね。
最初に出会ったエディタ
私が最初に出会ったのは、MS-DOS に搭載されていた edlin というエディタです。1986年のことです。
これは、ラインエディタというもので、書き込みコマンドで1行ずつ書いていくものです。
今使われているスクリーンエディタのように、1文字ずつ削除したりインサートしたりはできません。
1文字修正するだけでも、その行全体を書き換えなければならないものでした。
便利な音声エディタ「vega」
vega は、静岡県立大学の石川准教授(全盲)が開発したMS-DOS 上のスクリーンエディタです。
実は私は今でもこれを利用しています。
このソフトの最初のバージョンは1990年に「ve」という名称でアメディアから発売しました。
このソフトでは、カーソルキーで1文字ずつなぞって読むことができること、1文字ずつ削除できること、カーソル位置から文字を書けば、文書がずーっとインサートされていくことなどがまず上げられますが、この辺りはエディタとしてきわめて当然の機能ですね。
そのほかの機能で、私が普段頻繁に利用しているものを書き出してみます。
- マーキング機能
マークをいくつでもつけることができるので、よくマークを使います。「前のマーク」と「次のマーク」にジャンプする機能があります。
- ブロック機能
行単位でブロックの先頭とエンドを指定できます。ブロック指定をして、そのブロックを削除したり移動・コピーしたりできるので、よく利用しています。
ブロックを別ファイル名で保存できるので、この機能もよく使います。
- コピー機能
マークからマークの間を独自のクリップボードにコピーできます。これでもって、 Windowsでよく行う「コピーペースト」を行います。
- 置換機能
文字列の一括置換をよく行います。
特に、マークからマークの間の部分に対してのみ置換をかけることができるので、これはとても便利です。
だいたいこんなところでしょうか。
ウェブアクセシビリティの歴史
いよいよウェブアクセシビリティセミナーが今週の土曜日に迫って参りました。
バリアフリーサイト作りの基本と実践
http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/seminar3.htm
そこで、ここでは、セミナーでお話する最初のパートの話題を少し紹介します。
Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)
ウェブアクセシビリティの考え方が公にされたのは、1999年5月の W3C による WCAG1.0 勧告にはじまります。
W3C というのは、 Worldwide Web Consortium という組織で、WEB に関する研究者や大手企業の研究部門の人達が集まって、 WEB に関する規格や技術的仕様を作成し、全世界に公表しているグループです。
米国のメンバーが主体とはなっていますが、ウェブに関しては全世界を対象とした標準化団体という位置付けになります。
この W3C の中に、 Webaccessibility Initiative (WAI) というワーキンググループがあり、ここでウェブアクセシビリティについての標準を検討しています。
WCAG1.0 は、この WAI が検討して作成した勧告です。
WCAG 1.0 石川准監訳
http://fuji.u-shizuoka-ken.ac.jp/~ishikawa/waipagej.htm
WCAG 1.0 原文サイト
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT/
なお、現在、 WAI では WCAG2.0 勧告の文書を検討しており、その検討の経過を随時公表しています。
現在公開されているのは、昨年11月のワーキングドラフトです。
WCAG 2.0 Working Draft
http://www.w3.org/TR/WCAG20/
WEBコンテンツJIS
日本では、2004年6月20日に、ウェブアクセシビリティがJIS規格として制定されました。
これが、
「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
です。
略して、「WEBコンテンツJIS」とか、さらに略して「WEBJIS」などと呼びます。
このJIS規格の制定により、自治体などの公共機関のサイトがウェブアクセシビリティを非常に意識するようになりました。
国及び地方公共団体は、調達の仕様を定めるときにはJISを尊重しなければならない。
- 工業標準化法 第六十七条より引用 ------------
なお、セミナーでは、WEBJISの中の技術的用件を、対象となる障害ごとに区分して簡潔に説明します。
ウェブアクセシビリティ:考え方の原則
基本的には、ユーザーの環境に依存しないページを作ることです。
とは言っても、これを具体化するのは大変難しいです。
その辺り、セミナーで詳しくお話します。
セミナープログラム
それでは、セミナーの概要をプログラムから紹介します。
14:00~14:50
ウェブアクセシビリティの基本
ウェブアクセシビリティの理念や歴史のお話をした上で、JISで制定された内容についても具体的に解説します。
15:00~15:50
ウェブ制作実践講座
上記の基本を抑えた上で、Web標準を踏まえた、アクセシビリティの高いコンテンツを効率よく制作するプロセス、コンテンツ作成者が気をつけるべきことを、実際にデモを行いながら紹介します。
会社の上司が文書を作成し、それを速やかにサイトにアップするまでの流れを紹介します。
16:00~16:50
SEOの基盤をなすアクセシビリティ
障害者や高齢者も、検索エンジンを使ってページを探します。ですから、SEOはウェブアクセシビリティの1分野だと私は考えています。
その視点から、より適切なSEO対策についてお話します。
17:00~17:50
参加者交流会
コーヒーと軽食でリラックスしながら、参加者の交流をはかります。私への質問や意見交換がここでじっくりできます。
18:00~19:00
音声ブラウザによるサイト閲覧実演
音声ブラウザで視覚障害者がサイトを閲覧する様子をご覧頂き、ウェブアクセシビリティの実際についてより掘り下げます。
現在、この場で閲覧するサイトを検討中です。
冒頭でも述べましたように、セミナーの受講料はセミナー前サービスがあるため、原則として前払いでお願いしています。
ただ、参加したいのだけれどどうしても直前まで日程が決まらないという方は、当日お支払いの参加でも構いません。
その場合、下記のお申し込みページから、直前でも構わないので、お申し込みだけしておいてください。
http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/seminar3.htm
参加者交流会のときに用意するコーヒーや軽食の準備の都合がございますので。
編集後記
今シーズンはやけにジャイアンツが強いですね。
去年の堀内ジャイアンツはなんだったんでしょうね。
それにしても、今年は阪神ファンの私としては、苦しい1年になりそうです。
■ウェブアクセシビリティは、どんな方にも読み易いサイト作りの心配りです
ウェブアクセシビリティのコンサルティングや講演を承ります。
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発行理念
本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。
ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。
インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。
本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。
ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。
私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことがあるかも知れません。それに気がついたときには速やかに訂正致します。
ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。
このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。
セミナー、講演の依頼は下記ページよりご遠慮なく
本誌では、
「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
をしばしば引用させて頂いております。
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