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利用者が制御できる音とは?

利用者が制御できる音とは?

ウェブアクセシビリティ入門 第64号

発行日 :2006年3月6日

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

とうとう3月になりました。

三寒四温を経ながら少しずつあったかくなってきましたね。

ワールドベースボールクラシックもなんとか予選を勝ち抜くことができました。

決勝リーグを楽しみにしましょう。

 このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。

利用者が制御できる音とは

 さて、「音」に関する特集の3回目です。

 今回でこの話題は締めます。

 WEBJISでは、5.7の「音」のb)で、以下のように述べています。


b) 音は,利用者が出力を制御できることが望ましい。

例:利用者が,音量調整,再生,停止などを制御できるように,再生,停止,音量調整などの制御方法コントロールを提供する。プラグインで提供する場合は,それを用いてもよい。


「利用者が出力を制御できることが望ましい。」

全くそのとおりですね。

ならば、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。

 一応、上記WEBJISの「例」で述べてはいますが、説明が技術者向けでなんだかわかりにくいですね。

 さらに、内容的にも私としては一部異論があります。

埋め込みプログラムで音を再生することの是非


利用者が,音量調整,再生,停止などを制御できるように,再生,停止,音量調整などの制御方法コントロールを提供する。


これは、利用者が音の再生をコントロールできるようにプログラムせよ、という意味ですね。

前号で取り上げた

●東大阪市消防局 目の不自由な方のためのホームページ

 http://www.h-119.jp/talkweb.html

例えば上のようなページです。

上下・左右のカーソルキーで内容を辿ることができ、それらのキーを押したことがトリガーとなって音が再生されます。

自動的に再生するのではなく、利用者の操作に応じて音を出しているわけですから、まさにWEBJISが上の例で述べている、理想的な音の出し方です。

しかし、前号で指摘したように、このキー操作が音声ブラウザ自体のキー操作を邪魔してしまって、利用者が普段行っている操作ができなくなるという自体を生み出しています。

ですから、WEBJISのおきてを守っていても、利用者の利便性にマッチしないこともあるのです。

もともと、ウェブサイトはそれぞれの利用者のお好みで楽しんでもらえるように作るのがもっともウェブアクセシビリティ哲学にフィットした方法です。

ページ内に操作系を指定するプログラムを埋め込むということは、「操作方法をこのページの指定に合わせよ」と言っているわけですから、根本的にアクセシビリティ哲学に反していると言っても過言ではないでしょう。

メディアプレーヤーに任せよ

 一方、音のデータファイルにリンクを貼るだけという、きわめてシンプルな設置方法はどうでしょうか。

 この場合、音のデータと言ってもいろいろなタイプがありますが、ほとんどのデータはメディアプレーヤーで再生することができます。

 利用者はリンクの貼られた個所をクリックするだけ、その後はファイルタイプで関連付けられたメディアプレーヤーが呼び出され、それによってその音が再生されます。

 メディアプレーヤーで音を再生しているときは、その音に対する操作はメディアプレーヤーの操作、それを呼び出したページの操作は ALTキーを押しながら TABキーで音声ブラウザに切り替えて、いつもの慣れた音声ブラウザのキー操作で行うことができるのです。

 つまり、 ALT+TAB でメディアプレーヤーと手馴れた音声ブラウザを切り替えながら、音の再生とページ自体のブラウジングの両方を操作できるのです。

 ですから、音の設置に関しては、「音のデータにリンクを貼る」というもっともシンプルなやり方がもっともアクセシブルだと言えます。

 ただ、このとき、音データリンクのアンカー文字列で、音の内容と合わせて音データの形式も知らせてくださいね。


大統領演説(MP3, 10分)


みたいなやり方が良いですね。

ちなみに、メディアプレーヤーの再生は、スペースキーで停めたり続行したりすることができます。

見える方にとっても、再生の停止と再会はマウスよりもこちらの方が楽かも知れません。

あっ!これも操作方法の侵略かな?

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