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ウェブアクセシビリティ入門 第62号

発行日 :2006年2月20日

  • 肉声で
  • 盲人用と 言うけれど
  • 合成音の 方が聞き易いかも?

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

 ウェブアクセシビリティに感心を持つ仲間から教えてもらいました。

 ちょっとこのサイトを見てください。

東大阪市消防局 目の不自由な方のためのホームページ

↑巻頭の区が思い浮かんだページでした。

 このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。

 「音」とは、音楽や肉声や効果音など、文字を音声化したものではない「音」を差します。

 性質上、視覚障害者にとっては見える皆さんにとっての絵や写真のようなリアル感のある情報となります。

 一方、聴覚障害者にとっては、視覚障害者にとっての絵や写真のように、意味のない情報になります。

 さて、WEBJISはどのようにせよと言っているのでしょうか。

 WEBJISでは、5.7の「音」で、以下のように述べています。


a) 自動的に音を再生しないことが望ましい。自動的に再生する場合には,再生していることを明示しなければならない。なお,bgsound 要素を使って音を再生すると,利用者は音が再生されていることも分からない,また,停止,ボリューム調整などの制御もできない。

参考:ここでいう“音”とは,BGM などの効果音,ボタンなどの操作時に再生されるクリック音などウェブコンテンツにおいて補助的に用いられるものだけでなく,動画に付加される音声情報,警告音なども含まれる。

参考:聴覚障害があるとき,音が再生されていることが認識できない。さらにその内容も理解できない。また,音を出せない環境で利用することも考えられる。

参考:音声ブラウザなどを使用するとき,自動的に音が再生されると合成音声が聞こえにくくなってしまう場合がある。

例:音の再生を事前に知らせるなど,利用者が選択できるようにする。音の再生操作のためのボタンを設け,利用者が選択したら再生するようにする。やむをえず音を自動的に再生するときは,再生されていることを明示する。

b) 音は,利用者が出力を制御できることが望ましい。

参考:聴覚障害があるとき,音が再生されていることが認識できない。また,大きな音で利用したい場合もある。

例:利用者が,音量調整,再生,停止などを制御できるように,再生,停止,音量調整などの制御方法コントロールを提供する。プラグインで提供する場合は,それを用いてもよい。


 WEBJISでは、「自動的に音を再生しないことが望ましい。」と述べています。

 しかし、私はちょっと異なる考え方を持っています。

 「音」も、ホームページを魅力的なものに色付けする一つの手段です。これは、絵や写真と同じです。

 「画像は自動的に表示しないことが望ましい。」とWEB制作の教科書にかかれていたら、「ウンニャ、それはちょっと」と皆さん思いますよね。

 「音」も同じようなものだと思います。

 自動的に再生されても良いけれど、「自動的に再生する場合には,再生していることを明示しなければならない。」を守っていれば良いと考えます。これは、聴覚障害者に対して「音を流しているよ」と伝える情報提供の配慮です。

 視覚障害者に対する ALT テキストのような位置付けですね。

 ただ、音と画像では、一ツ岳大きく異なることがあります。

  • 画像は周りの人に迷惑をかけることはない。
  • 音は回りの人に迷惑をかけることがある。

ということです。

 聴覚障害者がインターネットを閲覧しているとき、大きな音が出ているのに気付かず、周りの人に迷惑をかけてしまっていることにすら気付かないということがあるそうです。

 これは、先日ジョイント企画をさせて頂いたかがやきパソコンスクールの益田社長がおっしゃっていました。

 ただ、聴覚障害者自身はそれに気付かないので、本人からホームページ上での「音」についてあまり不満を聞くことはないともおっしゃっていました。

 なので、私の思いとしては、もしもパソコンから出ている音がちょっと迷惑だと感じたら、素直にそのことを本人に伝えましょう。

 視覚障害者も、自分の都合でかなりの大きな音でホームページを聞いていることもあるかも知れません。

 この辺り、ウェブサイトの作り方というよりも、むしろ、現場の人間関係でカバーした方がお互いの理解の促進にもなりますし、より有効的な関係を築くためのきっかけにもなりうると思います。

聴覚障害者にも安心の情報保障を行っているかがやきパソコンスクール↓

http://kagayaki.school-info.jp/

 「音」の話題、今回だけでは書ききれませんので、次号に続きます。

総務省のウェブアクセシビリティセミナー

 総務省主催のウェブアクセシビリティセミナーが、東京、広島、名古屋、仙台の全国4個所で3月に行われます。

 題して、

「誰でも使える地方公共団体ホームページの実現に向けて」↓

「みんなの公共サイト運用モデル」ホームページ

 総務省は元自治省と郵政省が合体してできた省です。つまり、各地方自治体を統率している省です。その国の省が、国策としてウェブアクセシビリティを推進しています。

 このセミナーでは、ウェブアクセシビリティの考え方、国策としての必要性、現状、今後の展望などが学べると思います。

 私も、3月9日の東京会場でのセミナーは受講する予定です。

編集後記

 アメディア主催の第3階目のウェブアクセシビリティセミナーが決まりました。

 今回は、新年度の4月ということで、ウェブアクセシビリティの基本から実践までを1回のセミナーで全部そうざらいしてしまおうというちょっと乱暴な、でもこれ1回で皆さんの今後の方針が固まるセミナーを企画しました。

 ネットピジネスを目指す皆さんも、ビジターあってのビジネスですから、ウェブアクセシビリティの基本は非常に大切です。

http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/seminar3.htm

■ウェブアクセシビリティは、どんな方にも読み易いサイト作りの心配りです

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アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。

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本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことがあるかも知れません。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

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セミナー、講演の依頼は下記ページよりご遠慮なく

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本誌では、
「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
をしばしば引用させて頂いております。
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