サイトの一貫性
サイトの一貫性
ウェブアクセシビリティ入門 第37号
発行日 :2005年8月29日
- 一貫性
- ユニバーサルな 配慮だが
- アクセシビリティ もっと厳しい
皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。
7月15日に中野サンプラザで
ウェブアクセシビリティセミナー-音声ブラウザ対応エッセンス-
を行いました。
そのときの様子を撮影したビデオをようやくDVDに編集しましたので、テキストとともに、ご希望の方には有料でお分け致します。
全体を通して、音声ブラウザで実際のページを見ながら具体的に説明しています。
なお、セミナーの概要は以下のページで紹介しています。
本日のメインテーマ:サイトの一貫性
WEBJISでは、「5.3 操作及び入力」で、次のように記載しています。
f) ウェブサイト内においては,位置,表示スタイル及び表記に一貫性のある基本操作部分を提供することが望ましい。
まさにその通り。これに関してはどなたも異論はないでしょう。
むしろ、それは「ウェブアクセシビリティ」の観点というよりも、ウェブサイト制作一般に言えることでしょう。
さて、その観点から、音声ブラウザ利用者には非常に手ごわいアマゾンのサイトを観察してみましょう。
ボイスサーフィンVer3.10
http://www.amedia.co.jp/product/vs3/
で以下にアクセスして見ました。
http://www.amazon.co.jp/
>最初のマップ
アクセスすると、次のような音声が聞こえてきます。
ショッピングカート
ウィッシュリスト
アカウントサービス
ヘルプデスク
ソースをみましたところ、これらはマップになっているものの、それぞれの area タグに alt 属性で説明が付けられているので、その説明を読んでいます。
それぞれの音声のところでエンターキーを押すと、それぞれ適切なリンク先のページを読み込むことができます。
しかし、その下に、 alt での説明のないマップが一つあります。
これは、私がソースを見ているから気がついたのですが、ボイスサーフィンの音声だけでは、存在すら伝えてくれません。
>リンク先の判らない画像群
次に、
「Amazon.co.jp について」
という、意味のわかるリンクを一つはさんで、12個もの「画像」としか読み上げてくれないリンクが出てきます。
つまり、 alt での説明のない画像リンクが連なっているわけですね。
私も忙しいので、いちいちリンク先にアクセスしてその内容を確認したくはありません。
なので、これらはまとめてスキップ。
>検索用の選択メニュー
そこから少し下に読み進んでいくと、やがて13個の選択メニューが現れます。
ボイスサーフィンでは、この選択メニューの先頭で
「13個の選択項目」
と読み上げます。
そして、その先頭の「全ての商品」が最初は選択されているのですが、この選択されている項目を少し高い声で読み上げるので、選択されていることがわかります。
さて、この13個の項目の次にテキスト入力部分があり、ここに検索キーワードを入力して、その下にある
「Go」というボタンを押すと、選択された分野で検索を行ってくれます。
>一貫性の考察
さて、このように、音声ブラウザでの探索内容を書きつづけていると、いくら書いても終わりませんので、ちょんと飛んでサイト全体の一貫性の考察に入ります。
上に書きました4つの area ボタンのあるマップとリンク先のわからない画像リンクは、おおよそ、どのページに移動しても出てきます。
また、13個の選択メニューから検索する部分も、多くのページで出てきます。
実は、その下に、またカテゴリーを選ぶリンクなどもあるのですが、おおよそ、サイト全体を通しての一貫性はあると言って良いでしょう。
また、これらマップやリンクはユーザーに提供している操作部分ですから、 WEBJISのいうところの操作部分の一貫性という点では、アマゾンは十分にその仕様をカバーしていると言えます。
>実際には手ごわいサイト
ただ、実際には、音声ブラウザで利用している視覚障害者にとっては、アマゾンはかなり手ごわいサイトです。
その理由は、私が提唱する「音声ブラウザ対応エッセンス」の3項目を、ひとつもカバーしていないからです。
1. リンクの判り易さ(alt のないリンク画像は失格)
2. 見出しタグ(アマゾンでは使用していない)
3. ナビゲーション用のスキップリンク(アマゾンでは使用していない)
この点をしっかりと抑えたい方は、私の7月15日のセミナーのビデオを是非見てください。
http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/present.htm
画像認証トピック
読者の方から、QRコードに対してはそれを読み取ることのできない人に対する代替手段を用意しているのに、なぜ目の見えない人に対しては、代替手段を用意しないのかという主旨のブログを紹介頂きました。
http://blog.goo.ne.jp/harmony-web/
この記事からも感じるのですが、画像認証に対する代替手段というと、どうしても技術的な、1つに決まる代替手段を皆さんは思い浮かべるのではないでしょうか。
実は、そのような「一つの代替手段」を求めるのではなく、それぞれのケースに応じた代替手段を採用すればよいのではないでしょうか。
これこそ、「ウェブアクセシビリティマインド」なのです。
その意味で、前回、読者の方の案を元に提唱させて頂いたメール方式、技術的にパーフェクトな代替手段であるかどうかという評価に固執するのではなく、その方式でいけるところはどんどん採用してもらうように働きかけることが先決なのではないでしょうか。
編集後記
8月20日に公開したボイスサーフィンVer3.1ですが、その利用現場をプログでぼちぼち紹介しています。
http://voicesurfing.livedoor.biz/
今回の総選挙に向けて、私の気持ちを書き連ねているブログもあります。
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をしばしば引用させて頂いております。
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