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やかましくて危険なaltへの詰め込み

やかましくて危険なaltへの詰め込み

ウェブアクセシビリティ入門 第57号

発行日 :2006年1月16日

  • キーワード
  • 目に見えなくても ばれますよ
  • 人クローラの 盲人サーファー

 

皆さんこんにちは。ウェブアクセシビリティ・プランナーの望月優です。

1月28日のセミナーでは、私だけでなく、二人の若い視覚障害者に音声ブラウザによる実演とサイト評価をお願いしています。

ボイスサーフィン依存症の私だけだと、どうしてもほかの音声ブラウザ環境の現状を正しく伝えにくいと考え、企画しました。

その実演は、午後5時からの第2部です。

http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/detail.htm

 このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも優しいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。

やかましくて危険なaltへの詰め込み

 WEBJISでは、5.4 非テキスト情報の中のa)で次のように記載しています。


a) 画像には,利用者が画像の内容を的確に理解できるようにテキストなどの代替情報を提供しなければならない。


 これは、音声ブラウザを利用している視覚障害者を念頭においた項目です。

 視覚障害者が利用している音声ブラウザは、 img タグの alt 属性の内容を読み上げます。

 そこで、 alt 属性に画像に対する簡潔な説明文をセットすることがよしとされています。

 この、alt属性にセットする文字列を「altテキスト」と呼びます。

 ところが、画像にはリンクが貼られていることがよくあります。そのようなときには、画像に対する説明ではなく、リンク先のタイトルまたは概要をalt属性にセットしてくださいというのが、私が以前からお話しているウェブアクセシビリティノウハウです。

 SEOの観点から考えても、alt属性にリンク先のページタイトルをセットすれば、アンカーテキストマッチングがばっちりということになりますので、かなり良い形と言えます。

 ところがです。この性質を利用して、alt属性にキーワードと思われる単語をぐいぐい詰め込んでいるページにときどき出くわします。

 これは、音声ブラウザで内容を聞いている私にとっては、はっきり言って「やかましい」です。

 ついでに、 img タグのtitle属性にも一緒にキーワード的単語を詰め込んでいるページもあります。これは、さらに「うるさい」です。

 画面で見ている皆さんは、alt属性の内容はマウスをかざさないと見えてきませんが、音声ブラウザ利用者にとっては、alt属性は常時読み上げますので、大変迷惑なSEO対策です。

 前回も書きましたが、Googleは「品質に関するガイドライン」で

「検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を考慮してページを作成せよ」

と述べています。

 ですから、alt属性への不自然なキーワード詰め込みは上記ガイドライン違反です。

 いつスパム認定をくらうか判りません。

 SEO対策としては、きわめて危険な小手先技術です。

 SEOはウェブアクセシビリティに従わなければだめだということが、このことからもご理解頂けると思います。

セミナーのご案内

 アクセシビリティの心はSEO対策にも通ずるということが、上記の例からもおわかりのことと思います。

 ということは、ウェブアクセシビリティを考えてサイト制作をすることこそ、基盤のしっかりとした、検索エンジンのアルゴリズム変更などで順位下落の起こらない足腰の強いSEO対策なのです。

 ウェブアクセシビリティの普及を願っている皆さん、会社や上司そしてクライアントさんを説得する武器として、SEOとウェブアクセシビリティとの関係を是非勉強しましょう。

ウェブアクセシビリティセミナー:SEOの基盤を構築するアクセシビリティ

日時:2006年1月28日(土)14時~18時30分

場所:中野サンプラザ8階研修室5

内容の詳細は

http://www.amedia.co.jp/melmaga/webaccess/detail.htm

編集後記

 実は、私の経営者仲間で、SEO対策を業者に任せている人がおり、そのサイトを見たところ、今回のテーマで注意勧告したい構造になっていました。

それぞれの imgタグのalt属性とtitle属性に同じような言葉がぐいぐい詰め込みになっていて、しかも、alt属性とtitle属性の中のキーワードが微妙に変化しているのです。

 同じ単語が1ページにたくさん出てき過ぎると評価が落ちるということ、

ユーザーのキータッチが微妙に異なるということなどを配慮してのことなのでしょう。

 しかし、Google はアドセンスからも推測できると思いますが、似たワードを同じ意味のグループとして判断するだけの十分な技術力を持っています。

 少し変化させれば、別のワードとして解釈してくれるだろうなどというのは甘い考えだと思います。

 このことの危険性を彼に伝えたいのですが、実は、このサイト、大切なキーワードでとても強いのです。

 いや、サーチに強いというのではなく、とにかく最初に出てくるのです。

 その理由は、アドワーズ広告を出しているから・・・。

 で、先日、会ったときに「○○さんのところはGoogleに広告を出しているんですね」と振ったところ、「ああ、そうでしたか?」という返事。

 彼自身、完全に業者さんに任せっきりで、そのことも理解していないんです。

 このことをどうやって伝えようかと今悩んでいます。

 おそらく、alt属性とtitle属性へのキーワード詰め込みは、今はペナルティーを受けていないかも知れません。

 でも、いつ受けることになるのか、私は時間の問題だと思うのです。

■ウェブアクセシビリティは、どんな方にも読み易いサイト作りの心配りです

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本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことがあるかも知れません。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

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