ウェブアクセシビリティ入門 第29号
ウェブアクセシビリティ診断
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- ウェブサイト
- アクセシブルに 作れども
- 時にはソフト 力不足なり
皆さんこんにちは。望月優です。
先日、 Amazon で本を1冊買いました。
これが実は2度目なのですが、とにかく Amazon は
2度と買えなくなるのはいやですからね。
本日の診断ページは、 Amazon とは比べ物にならないぐらい良いサイトです。
■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■
このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントをお届けしています。
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目次
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- ウェブアクセシビリティセミナー「音声ブラウザ対応エッセンス」
- 本日のメインテーマ:ウェブアクセシビリティ診断
- 編集後記
- 発行理念
- アメディア発行のメルマガ紹介
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ウェブアクセシビリティセミナー「音声ブラウザ対応エッセンス」
WEBJISの技術用件を整理したところ、書かれている39項目のうち、24項目が
全体の約60パーセントですね。
しかも、その24項目は、サイト制作に携わる皆さんには未知の音声で読み上げる環境での話です。
ただ、WEBJISには、24項目のうち、どれがどのぐらい大切なのかというランク付けがされていません。
このセミナーでは、24項目のうち、特に大切な数項目に対して、利用者から見てなぜそれらの項目が大切なのかというわけと、実際の対応ノウハウを十分にお伝えします。
対応ノウハウには、WEBjisには書かれていない秘策もあります。
その秘策までをも含めれば、ウェブ制作者には結構選択肢が増えてきます。
このセミナーには、ウェブアクセシビリティ診断、メールによる相談、面談などのアフターサービスもついています。
7月15日18時半、中野サンプラザでお待ちしています。
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上記セミナーは既に終了していますが、その内容を収録したDVDを以下から購入できます。
本日のメインテーマ:ウェブアクセシビリティ診断
今回は、とても丁寧なチェックをしてくれるチェッカーの
皆さんの中にも使われている方も多いとは思いますが、まだの方は是非お試しください。
このサイトは、本誌読者の神奈川県の視覚障害を持つ職員の方からリクエストがあり、取り上げさせていただくことにしました。
基本的に、もともとアクセシビリティへの配慮を意識して作られていますので、ウェブヘルパーでも×とされる項目はありませんでした。私の印象もかなり良いです。点数としては90点。
そこで、リクエストしてくださった方がご自身の感想を寄せて頂きましたので、その一部を引用しながら、私の考えを差し込んで見ますね。
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ちなみに、私も視覚に障害があり、IEをPC-TALKERで音声化して使っておりますが、その環境での取りあえずのチェックレポートは、つぎのようなものです。
1 検索窓の配置について
読者:音声で読んでいく場合、トップページの中央部・左部・右部と、それぞれ上から読んでいくこととなるので、右上部に配置されている検索窓がかなり後ろになってしまう。
望月:そうですね。私もボイスサーフィンで読んでいて、検索のところを見つけるのに少し時間がかかりました。
ただ、検索をしたい方はある程度ホームページに慣れている方と推察します。とすると、検索の窓を重く見るよりも、検索しなくてもナビゲートし易いというところに気を配っているこのサイトにはむしろ好感を持ちます。
ちなみに、ホームページリーダーでは、 alt キーを押しながら O キーを押す(データ領域読み上げモード)ことにより、一発で検索の個所を見つけることができました。
2 各カテゴリーへのスキップボタンについて
読者:「ナビゲーションボタンの位置にスキップします」を押しても、音声上はまったく位置が変わらない。
望月:これは、IE+スクリーンリーダーの限界ですね。
少なくとも、WEBjisで推奨されている方法を適切に取っていますね。
このように、ウェブアクセシビリティはウェブ制作者と利用者環境とのコンビネーションで実現されるものですが、この点については、ウェブ制作者にこれ以上の裏技を要求するのは酷だと思います。
読者:「トピックス」・「最新情報」・「分野・テーマ」の各スキップボタンを押すと、「Internet Explorrer Server」という表示が読み上げられるだけとなり、さらにタブキーを一度押すとそれぞれのカテゴリーの最初の項目に移動する。
望月:これも同様に、IE+スクリーンリーダー環境の力不足ですね。
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さて、このトップページには見出しタグが比較的適切に使われていて、ボイスサーフィンやホームページリーダーでは、内容の基点となる位置にポンポンと簡単にジャンプできます。
ちなみに、「次の見出しへ」コマンドを実行すると、次のような順序で出てきました。
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ちょっと付けすぎのような気もしますけどね。
なお、私が減点したいところが1箇所あります。
「文字列拡大や音声読み上げを行うホームページ閲覧支援システムを開始」
というリンクがあります。ここをクリックすると、いきなり「らくらくウェブ散策」のダウンロード状態となります。
これはいけません。この「らくらくウェブ散策」なるソフトウェアが、いったい全体何のためにあるのかという説明のページが出てきて、そのページの中からダウンロードするようにすべきだと思います。
なぜならば、既に自分の音声環境でホームページを読んでいる人にとっては、「らくらくウェブ散策」は全く必要のないソフトであり、利用者を惑わすだけだからです。
これは、東急電鉄が筆頭株主になっている東急沿線の地域のインターネットを中心としてビジネス展開している会社ですね。
これも、視覚障害の読者さんからリクエストがあったので、取り上げて見ました。
先ほどのように、お便りを一部引用します。
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(前略)
するとそのサイト内には「音声ブラウザをお使いの方へ」と言うリンク項目があり、「なんとユニバーサルなサイトだろう」と感心しました。
ところがそのリンク項目を開いたのですが、サポートやお問い合わせはサポートセンターに電話してくださいと、電話番号しか書かれていませんでした。
(後略)
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で、このサイト、見て見ますと、案外いいんです。
と言っても、ウェブヘルパーによれば、×項目が12個ありました。
私の使用感では、75点です。
さて、このサイト、2つの点についてコメントしますね。
1 電話番号しか書かれていないとは何事か
というのは、読者さんの指摘です。
確かに、ページ先頭の画像リンクの中に入っていくと、
「音声ブラウザをお使いの方へ」という呼びかけがあり、その中で、
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サービスのご案内、お問い合わせなどにつきましてはお電話にて承っております。
以下、カスタマーセンターへお気軽にお問い合わせください。
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として、フリーダイアルの電話番号が書いてありました。
で、これを読むと、確かに、読者さんから指摘頂いたように、視覚障害者はホームページを読むのが難しいでしょうから、お電話をかけてください。」と言っているようにも感じられます。
つまり、一見アクセシビリティに配慮しているように思えるけれども、実はそれを諦めているサイトのように感じられます。
電話番号を効果的にお知らせしたいのであれば、
「フリーダイアル」というリンク文字列にしてこの電話番号記載ページに誘導するか、あるいは、どっちみち番号だけなら短いのですから、
お問い合わせフリーダイアル:0120-・・・
と直接判り易い、見つけ易い位置に書き込んでしまえばよいと思うのです。
わざわざ「音声ブラウザをお使いの方へ」と断る必要はありませんでしたね。
2 alt テキストがないのに「音声ブラウザをお使いの方へ」と読み上げる
実は、読者さんから「音声ブラウザをお使いの方へ」というところに入っていくと・・・とご報告を頂いたのですが、私は最初なかなかそのリンクが見つけられませんでした。
ソースをよーく見て見ると、最初の方での
画像の alt 属性には何も文字列が指定されていないのですが、 a タグの title 属性に「音声ブラウザをお使いの方へ」と書かれているのです。
私は目が見えないので、これがいったい全体画面に表示されているのかどうかはわかりませんが、とにかく、読者さんが利用している95Readerというスクリーンリーダーではこれを読んでいるんですね。
そこで、私もPC-Talker+IEという組み合わせ、つまり、IE+スクリーンリーダーの組み合わせでこのページを読んで見ましたところ、「音声ブラウザをお使いの方へ」という声が聞こえてきました。
ちなみに、ホームページリーダーでは聞こえてきませんでした。
この点については、ウェブ制作者側は、このリンク画像の alt 属性にリンク先の内容を入れるのが適切な対応方法ですが、ブラウザ側でも、その情報がなくても、ほかの情報から利用者にとって判断し得る情報を提供すべきだということを痛感させられました。
ボイスサーフィンの目指すべき改善点がまた一つ見つかりました。
まとめ
前号で5サイト紹介します、と申しましたが、ここまでで、既に過去最高の長さになってしまいました。
私もエネルギー切れしてしまいましたので、申し訳ございませんが、2サイトの診断で終わりにさせて頂きます。
実は、このウェブアクセシビリティ診断、1ページ当たり8500円でお受けすることになっているのですが、注文が殺到してきたらどうしようかなと考え込んでしまうほど、今回時間がかかりました。
今回の診断で改めて感じたことは、ウェブアクセシビリティは、ウェブサイト側の努力と、音声ブラウザ側の進歩が同時に進行して、お互いに歩み寄ることによって実現するということですね。
WEBjisは、その歩みよりポイントを示していると思うのですが、どちらかというと、ウェブ制作者側により多く歩み寄れと言っているように思えます。
しかし、私は、音声ブラウザ側もできる限り思い切った歩み寄りを試みていくべきだと感じています。
編集後記
2週間前、
私のコメントはこんな感じでした。
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50音順に並んだ番組名から、その紹介ページに誘導するのに、なぜかわざわざ JavaScript でselectタグのOnChange イベントが使われています。
普通のリンクメニューにしても全く問題ないはずです。
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これに対しての、読者さんからのコメントは、次のようなものでした。
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全般的にアクセシビリティに対して配慮されていない、
という点に関しては同意させていただくのですが、
望月さんが触れられている、50音順の全番組へのリンクの部分に関して、
200以上も番組が存在し、そのリンクであることを考えると、
普通のリンクとしてしまうというのは、
逆に健常者に対して優しくない、文字だらけの画面になってしまうので
ないでしょうか?
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で、これについて、私が見え方を誤解していたことをお詫び致します。
見える者に確認をとったところ、この select タグとこのイベントの組み合わせでは、まず1つの入り口としてしか見えておらず、そこをマウスでクリックすると見えてくる構造なのですね。
ということは、画面上にはやたらと番組名が見えている状態なのではないということを始めて知りました。
ところが、音声ブラウザでこれに対応したというのは、実際には、次の項目を順次音声で発声させていくことができるというものですから、200以上のリンクが並んでいるのと同じ状態なんです。
逆に、対応していないという状態は、この select タグの入り口さえ音声では捕まえることができないという状態です。
ということは、200以上のリンクを並べるのは本当は音声利用者にとっても決して使い易いものではありませんので、やはり、階層構造にきちっと分けたリンクにするのが妥当なのかなと思います。
つまり、「あいうえお順」というところをクリックすると、
ア行
カ行
- ・・
というリンクメニューが出てきて、そこからさらに番組名のリンクに入っていく形ですね。
ただ、ここはナビゲーション・スキップもないし見出しタグも使われていないので、最初のメニューを飛ばすのに苦労しますけどね。
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本誌では、
「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3 部:ウェブコンテンツ」
をしばしば引用させて頂いております。
発行理念
本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。
ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。
インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。
本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。
ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。
私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことはあるかと思います。それに気がついたときには速やかに訂正致します。
ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。
このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。
アメディア発行のメルマガ紹介
アメディア及び望月優は、本誌のほかに、以下のメルマガを発行しています。
毎週木曜日に、障害当事者の心のこもったコラムや1週間の福祉ニュースのソースを届けしています。
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毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。
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企業家としての望月優が、インターネットのビジネスへの応用やビジネスマインド、生きがいのある人生の送り方などについてコンパクトに語ります。
奥付
発行日 :2005年7月4日
〒169-0051
電話番号 :03-5286-7511
FAX番号 :03-5286-2567
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