[スポンサードリンク]
トップページ » 2006年12月

ウェブアクセシビリティ入門第22号-セミナー報告その2-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第22号-セミナー報告その2-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

目次

  • 前号のポイント
  • Shawn Lawton Henry氏の講演より
  • Wendy Chisholm氏の講演より
  • 次回予告
  • 今週のアクセシビリティ診断
  • 編集後記
  • 発行理念
  • アメディア発行のメルマガ紹介

皆さんこんにちは。発行人の望月優です。

今回は、前回に引き続き、先週、5月9日に行われた「情報アクセシビリティ国際標準化セミナー2005」の報告号です。

W3Cのお二人の素敵な女性の講演の中から、私の心に強く響いた点に注目してお知らせします。

前号のポイント

前号では、5月9日に行われたセミナーのうち、渡辺 隆行東京女子大学 教授のお話から私が感じたことを書かせて頂きました。

詳しくはバックナンバーをご覧ください。

Shawn Lawton Henry氏の講演より

Henry氏はW3Cの中の Web Accessibility Initiative (WAI) というウェブアクセシビリティの専門家チームの教育担当者です。

そして、「ウェブアクセシビリティの基本的構成要素」というテーマでお話して頂きました。

W3C は、メーカーなどのビジネス・セクターに対して中立の国際的な組織で、ウェブサイトに関連するあらゆる技術要素の標準化に取り組んでいる団体です。

その中の WAI が、ウェブアクセシビリティの基準を検討し、勧告として発行しています。

さて、私の印象に残ったのはこの言葉でした。

----------------------------------------

ウェブアクセシビリティは主にウェブコンテンツ制作者の責任であるという見方は誤解です。

ウェブアクセシビリティは複数の構成要素の協調作業に依存しています。

----------------------------------------

実際、WAIでは、以下の三つの基準を発表しています。

ATAG = Authoring Tools Accessibility Guideline

ホームページ・ビルダーなどのオーサリングツールのあるべき仕様を規定しています。

WCAG = Web Contents Accessibility Guideline

ウェブサイトのアクセシビリティのガイドラインを規定しています。

UAAG = User Agents Accessibility Guideline

音声ブラウザなどの、利用者が使うブラウザ・ソフトのアクセシビリティのガイドラインを規定しています。

こんな例を上げていました。

例えば、オーサリングツールは、HTMLの中に画像を組み込んだとたんに、「ALT テキストを入力してください」という問い合わせがくるようにする、

ブラウザは、画像を非表示の設定にしたら、ALTテキストを表示するようにする、

といったような役割分担が望ましいというご意見でした。

オーサリングツールがアクセシビリティに配慮されていなければ、ウェブ製作者に負担がかかり、利用者が使うブラウザがアクセシビリティに対応していなければ、利用者に負担がかかるという関係性があり、ウェブコンテンツ製作者がその責任をいってに引き受けるという考え方は誤っているということなのです。

皆さん、少し安心しましたか?

Wendy Chisholm氏の講演より

先生は、WCAG2.0の副編集者ということで、その見通しをお話頂きました。

現在は、1999年5月に発行された WCAG1.0 が勧告の文書となっています。

WCAG2.0は昨年11月に最新ドラフトが出ていますが、これが勧告になるまでは、 1.0が引き続き安定したレファレンス文書です。

WCAG2.0では、これまでよりもテストがし易いように、基準と具体的なテスト方法も定めるそうです。

また、WCAG1.0では、HTMLとCSSを中核とした仕様になっていましたが、2.0では、あらゆる想定される技術に共通に適合するような考え方を打ち出すとのことです。

6月に次のドラフトを発行すべく、現在取組中とのことで、今年中または来年の始めには勧告に上げられる見通しだとのことでした。

このWCAG2.0のドラフトをご覧になりたい方は、以下からどうぞ。

http://www.w3.org/TR/WCAG20/

次回予告

次号は、「音声ブラウザ対応エッセンス」と題しての、ここだけ配慮すれば90点は確実に超えるという、ウェブアクセシビリティの大あんちょこ号です。

絶対に必見です。

今週のアクセシビリティ診断

TBS WEB Radio

視覚障害者はラジオを聞くのがとても好きです。

そこで、今回は、TBSのウェブラジオのサイトを診断して見ました。

まず、上記のページにアクセスすると、先頭に、以下のようなリンクが配置されています。

--------------------

WEB RADIO 音声読み上げソフトをご利用の方は、こちらをクリックしてください。

--------------------

これ以外は、ほんの少しのリンクしか配置されていません。

また、内部フレームの中に入っていくと、

Real Player や

Windows Media Player のダウンロード・サイトへのリンクが貼られています。

さて、上記の、

「音声読み上げソフトをご利用の方は・・・」のところを素直にクリックすると、確かに、いろいろな番組のページや、それらの番組のつい最近の内容が聞けるようになっています。

このページは、流して聞いている分には悪くはありませんが、見出しタグが用いられていないため、基点となる個所にジャンプすることができません。

それが、一つ、残念な点です。

番組ごとに見出しタグが付けられていれば、音声ブラウザ利用者にとって大幅改善となります。

また、それぞれの番組の「ホームページ」に入っていくと、こちらの方では、リンク画像に何の説明のないところもあり、決してアクセシブルとは言えません。

トップには「音声読み上げソフトをご利用の方は・・・」という、一応の配慮が見られるものの、その配慮は全体には行き渡っていないというのが実感です。

採点:55点

ところで、先週の「森本毅郎スタンバイ」の中で、2千円札の流通を促進しようという動きが沖縄で起こっていることが放送されました。

これに対して、視覚障害者から2千円札はほかの紙幣と区別しにくく、好ましくないという声がTBSに寄せられ、ホームページでは、その視覚障害者の声も合わせて紹介しています。

こちらのページです

私がこの原稿を書いている15日、日曜日の16時の時点ではまだそのことが上記のページに書かれているのですが、メルマガ読者の皆さんがアクセスする頃は、新しい週の番組が始まっているので、どうでしょうか。

編集後記

前号で紹介しました畑岡宏光さんと本日お合いしました。

日曜日なのに、わざわざアメディアまで出てきてくれました。

その対談の内容はここには書ききれませんが、とにかく、メルマガを軸としたビジネス展開に関してはあらゆるノウハウを持ったプロの方です。

今回もここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。

以下は、おおよそ毎回同じ内容でございます。

発行理念

本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことはあるかと思います。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

アメディア発行のメルマガ紹介

アメディアでは、本誌のほかに、以下の2つのメルマガを発行しています。

週刊福祉情報(まぐまぐ殿堂)

毎週木曜日に、障害当事者のコラムや1週間の福祉ニュースのソースを届けしています。

福祉関連トピックのプログを募集しています。

まぐまぐ登録ページ

視覚障害者の情報文化を紹介する「アメディアレポート」

毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。

アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。

まぐまぐバックナンバー


発行日 :2005年5月16日

発行人 :望月優(モチヅキ ユウ)

発行元 :株式会社アメディア

〒169-0051

東京都新宿区西早稲田2-15-10西早稲田関口ビル3F

電話番号 :03-5286-7511

FAX番号 :03-5286-2567

アメディアのウェブアクセシビリティ・ガイドライン (参考にしてくださいね)

音声読み上げブラウザ「ボイスサーフィン」のページ (お試しで利用してくださいね)

ボイスサーフィンブログ (アップデートな話題で満載)

本誌定期配信

「ウェブアクセシビリティ入門」に登録

メールアドレス:

ウェブアクセシビリティ教材

ウェブアクセシビリティ関連リンク集

by amedia  at 11:27  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

ウェブアクセシビリティ入門第21号-セミナー報告その1-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第21号-セミナー報告その1-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

目次

  • 前号のポイント
  • 渡辺 隆行東京女子大学 教授の講演より
  • 次回予告
  • 編集後記
  • 発行理念
  • アメディア発行のメルマガ紹介

皆さんこんにちは。発行人の望月優です。

5月9日に行われた「情報アクセシビリティ国際標準化セミナー2005」の報告号を16日の月曜日に出すつもりでしたが、大変盛りだくさんの内容があるので、本日と16日の2回に分けて配信させていただくことにしました。

前号のポイント

前号では、ウェブアクセシビリティは全ての人のためにある、ただ、その中であまり配慮されていない人達に心配りしようとしているのが今叫ばれているところの「ウェブアクセシビリティ」だというお話をしました。

詳しくはバックナンバーをご覧ください。

渡辺 隆行東京女子大学 教授の講演より

当日、3本の講演がありました。

最初は、「JIS X 8341-3 と国際協調」と題しての渡辺教授のお話でした。

まず、基礎知識として、

World Wide Web Consortium(W3C)という国際組織があります。

この団体で、ウェブサイトの標準を討議し、決定しています。

W3Cでは、どんな人にもアクセスし易いサイト作りの基準として

Web Content Accessibility Guidelines 1.0(WCAG1.0)

を1999年5月に定めました。

昨年6月に日本国内の標準として制定された

JIS X 8341-3 も、上のWCAG1.0を基準としながら、現在検討が進められている WCAG2.0 の流れも考慮にいれて作られたものだそうです。

さて、渡辺教授のスピーチからピックアップ。

根本的な問題として、「画面表示が前提のWebを音声表示するのは難しい」ということを上げておられました。

本誌でも取り上げました「表は音声読み上げにはそぐわない」という性質もその一例ですね。

次に、技術的な問題として、「Web利用ソフトウェア(User agent)の機能不足」を指摘しておられます。

これは、私も身に染みて体感していることです。

いくらウェブデザイナーさんたちがウェブ標準に従ってアクセシビリティに配慮していても、利用者側のソフトウェアがその標準のレベルまで達していなければ、アクセシビリティは実現しないのです。

だからこそアメディアでは、ウェブアクセシビリティを訴えてデザイナーさんたちからの歩み寄りをお願いしつつ、それだけでは一方的なので利用者側の音声ブラウザの改良にも悪戦苦闘しているのです。

音声ブラウザ・ボイスサーフィン→http://www.amedia.co.jp/product/vs3/

また、教授は、製作者側に対しては「ガイドラインやチェックツールに頼りがちで、ユーザ中心の設計思想やプロセスを押さえるという発想が不十分」と指摘しておられます。

確かにガイドラインは必要ですし、チェックツールも便利です。

しかし、それらに頼り切ってしまって、利用者側の事情に心を傾けたプロセスを取らないと、とんだあやまちを犯してしまいます。

本誌の「今週のアクセシビリティ診断」をお読みになっている皆さんは大丈夫です。

さて、教授のお話の結論は、日本ではWEBJISが標準だけれども、国際的にはWCAG2.0がまもなく標準になるであろうということでした。

次回予告

次号では、5月9日のセミナーでお話を頂いたW3CのWAIのお二人の素敵な女性講師のスピーチからピックアップして報告致します。

編集後記

畑岡宏光さんと私との出会いは、今年の3月26日のことでした。

メルマガ盛り上げよう会というのが畑岡さんなどの主催で行われまして、私もこれに参加しました。

参加の申し込みは、ホームページの入力フォームだったかメールだったかはもう忘れてしまいましたが、いずれにしても、インターネットを介しての申し込みでした。

その際、私が一応目が見えないということをちょっと書き添えただけなのですが、畑岡さんから突然電話がかかってきて、最寄の駅までお迎えを一人出しましょうかという提案を頂きましたので、ありがたくご好意を受けました。

また、4月23日に行われた「下克上セミナー」というすごいネーミングのセミナーにも参加しました。

このときは、畑岡さんは3人の講師のうちの一人だったのですが、今度は、駅までのお迎えだけではなく、会の行われている間エスコートをする方をつけましょうという、さらにありがたい提案を頂きました。

確かに、この会は、講師の後援をただ聞くというスタイルではなく、セミナーの間、いろいろと場面変化があり、椅子を動かして場所を移動したりすることも何回かありましたので、畑岡さんの配慮でとても助かりました。

ちなみに、エスコートをしてくれたのは島田さんという素敵な女性、実は一般の参加者の一人だったのです。つまり、畑岡さんは参加者の一人を別の参加者の一人としての私と結びつけてくれただけなのでした。

畑岡宏光さんはこんな方です。

MIXIでは「はたぼう」という名前で出ていますので、マイミクシーの追加リクエストを出すことをお勧めします。

あっ!そうそう、私にも追加リクエストを出してくださいね。少し MIXIに慣れてきましたので。

本名で出ています。

今回もここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。

以下は、おおよそ毎回同じ内容でございます。

発行理念

本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことはあるかと思います。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

アメディア発行のメルマガ紹介

アメディアでは、本誌のほかに、以下の2つのメルマガを発行しています。

週刊福祉情報(まぐまぐ殿堂)

毎週木曜日に、障害当事者のコラムや1週間の福祉ニュースのソースを届けしています。

福祉関連トピックのプログを募集しています。

まぐまぐ登録ページ

視覚障害者の情報文化を紹介する「アメディアレポート」

毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。

アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。

まぐまぐバックナンバー


発行日 :2005年5月13日

発行人 :望月優(モチヅキ ユウ)

発行元 :株式会社アメディア

〒169-0051

東京都新宿区西早稲田2-15-10西早稲田関口ビル3F

電話番号 :03-5286-7511

FAX番号 :03-5286-2567

アメディアのウェブアクセシビリティ・ガイドライン (参考にしてくださいね)

音声読み上げブラウザ「ボイスサーフィン」のページ (お試しで利用してくださいね)

ボイスサーフィンブログ (アップデートな話題で満載)

本誌定期配信

「ウェブアクセシビリティ入門」に登録

メールアドレス:

ウェブアクセシビリティ教材

ウェブアクセシビリティ関連リンク集

by amedia  at 11:25  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

ウェブアクセシビリティ入門第20号-ウェブアクセシビリティの対象-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第20号-ウェブアクセシビリティの対象-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

目次

  • 前号のポイント
  • ウェブアクセシビリティは誰が対象か
  • 読者の皆さんと私の関係
  • 視覚障害者のウェブアクセス環境
  • 次回予告
  • 編集後記
  • 発行理念
  • アメディア発行のメルマガ紹介

皆さんこんにちは。発行人の望月優です。

連休が終わってしまいましたね。

いかがお過ごしでしたか?

私はどこにも行かず、ウェブアクセシビリティについて少し書き貯めをしました。

それでは、今回もじっくりとお楽しみください。

前号のポイント

前号では、ページ内容を簡潔に表現するフレーズをページタイトルトして用いることがアクセシビリティにかなったやり方であり、さらにそのページタイトルにキーワードを織り込むことでSEO対策にもなるということをお話しました。

詳しくはバックナンバーをご覧ください。

ウェブアクセシビリティは誰が対象か

本誌の読者数は約1700名です。

ですから、いろいろな方がおられるとは思いますが、その多くは、ホームページやブログを少しはご自分で作成したことのある方、現在作成している方そしてご自分は作成していなくても、管理や運営に携わっている方々だろうと思います。

そして、皆さんは少しでもご自分が関係しているホームページをアクセシブルにしようと考えておられる。

で、誰に対してアクセシブルにするのかということが大切なのです。

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

はこのメルマガの先頭に記載しているスローガンです。

つまり、「ウェブアクセシビリティ」といったとき、その対象者は全ての人達なのです。皆さんご自身も含まれるのです。

一方、WEBJISはなんと言っているのでしょうか。

----------------------------------------

JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3部:ウェブコンテンツ

----------------------------------------

これがWEBJISの正式名称です。

つまり、高齢者と障害者を対象と位置付けています。

でも、よく考えてみてください。これは、一般の健常者はどうでもよいと言っているのではありません。

一般健常者にとっては既に配慮されているだろうから、それならば今は配慮が足りない高齢者や障害者に配慮しようと言っているだけなのです。

読者の皆さんと私の関係

さて、配慮されていない高齢者や障害者に配慮していくのですが、その対象者は大まかに以下のように分類できます。

1.高齢者

2.障害者

障害者の中に

1)知的障害者

2)精神障害者

3)身体障害者

身体障害者の中に

「1」肢体不自由者

「2」聴覚障害者

「3」視覚障害者

視覚障害者の中に

a)全盲及び画面が見えない強度の視覚障害者

b)画面が少しは見える弱視者

c)色覚障害者

区分の仕方がかなり大雑把ですが、早く本題をお話したいのでご了承くださいね。

これを見て考えて見ると、その対象の範囲はものすごく広いですね。

そして、それら全ての人達の特性をよく理解しないと、「どんな方にも判り易いウェブサイト」は実現できません。

あまりにも高いハードル!だからこそ、このメルマガでは「・・・を目指して」としています。

それらの対象者の中で、皆さんにとって一番想像しにくいのが画面を全く見ないでホームページを読んでいる全盲及び画面が見えない強度の視覚障害者。

そして、私はその全盲なのです。私は普段ウェブサイトにアクセスしているとき、画面のスイッチを入れていません。想像しがたいでしょ!

皆さんと私とは、このように一番対極の位置にいるのです。

そして、対極だからこそ、互いに補完し合ってより良いウェブアクセシビリティを築いていくことのできる関係なのです。

視覚障害者のウェブアクセス環境

さて、そこで、皆さんにとって一番理解しにくい全盲及び画面が見えない強度の視覚障害者の作業環境について紹介します。

画面を全く見ずに音声でホームページを読み上げる場合、2つのパターンに大別できます。

第1はスクリーンリーダーと言って画面を読み上げるソフトウェアの力を借りて、IEなどの一般のブラウザを音声化して読むパターン、

第2は視覚障害者の利用を想定して開発された音声ブラウザを用いて読むパターンです。

私はこのメルマガを書き始めてから、普段自分が使い慣れている音声ブラウザだけではなく、いろいろな音声環境で各種ウェブサイトへのアクセスを試し

てきましたが、第1の方法は第2の方法に比べて大幅に効率が悪く、ウェブデザイナーさんが配慮して製作しても、音声環境側がうまく対応できないケースが多々あることを体験してきました。

ですので、利用環境としては、音声ブラウザを軸にしながら、補完的にスクリーンリーダーでIEなどの一般ブラウザを利用するという方式を視覚障害者の皆さんには推奨します。

ということで、ウェブデザイナーの皆さんが強度視覚障害者の利用環境として想定すべき音声ブラウザを以下に紹介します。

2つしかありません。

1. ホームページリーダー (日本IBM発売)

2. ボイスサーフィン (アメディア発売)

次回予告

実は、本日、5月9日に行われる「情報アクセシビリティ国際標準化セミナー2005」に勉強に行ってきます。

次号では、このセミナーの報告を致します。

編集後記

今アメディアでは会社の最主力製品の音声読書機「よむべえ」のグレードアップでてんてこ舞いです。

7日の土曜日には日本点字図書館で、8日の昨日はアメディアで体験お披露目階を開きました。

そして、16日の出荷を目指して、こまごまとした準備をこなしているところです。

もともとよむべえは、印刷物を音声で読み上げる読書機です。

今回、それに加えてDAISY形式のデジタル録音図書を聞くことができるようになりました。

で、そのDAISYの説明をここでし始めますと編集後記の域を大幅に越えてしまいますので、以下をご覧ください。

デイジーにようこそ

今回もここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。

以下は、おおよそ毎回同じ内容でございます。

発行理念

本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを願って発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことはあるかと思います。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

アメディア発行のメルマガ紹介

アメディアでは、本誌のほかに、以下の2つのメルマガを発行しています。

週刊福祉情報(まぐまぐ殿堂)

毎週木曜日に、障害当事者のコラムや1週間の福祉ニュースのソースを届けしています。

福祉関連トピックのプログを募集しています。

まぐまぐ登録ページ

視覚障害者の情報文化を紹介する「アメディアレポート」

毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。

アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。

まぐまぐバックナンバー


発行日 :2005年5月9日

発行人 :望月優(モチヅキ ユウ)

発行元 : 株式会社アメディア

〒169-0051

東京都新宿区西早稲田2-15-10西早稲田関口ビル3F

電話番号 :03-5286-7511

FAX番号 :03-5286-2567

アメディアのウェブアクセシビリティ・ガイドライン (参考にしてくださいね)

音声読み上げブラウザ「ボイスサーフィン」のページ (お試しで利用してくださいね)

ボイスサーフィンブログ (アップデートな話題で満載)

本誌定期配信

「ウェブアクセシビリティ入門」に登録

メールアドレス:

ウェブアクセシビリティ教材

ウェブアクセシビリティ関連リンク集

by amedia  at 11:24  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

ウェブアクセシビリティ入門第19号-ページタイトル-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第19号-ページタイトル-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

目次

  • 前号のポイント
  • WEBJISからの考察
  • ページタイトルの役割
  • SEO対策にも役に立つページタイトル
  • 編集後記
  • 発行理念
  • アメディア発行のメルマガ紹介

皆さんこんにちは。発行人の望月優です。

暑くなってきましたね。

ゴールデンウイーク中ですが、皆さんこのメルマガ読んでくれるかな?なんて考えながら、頑張っていきます。

それでは、今回もじっくりとお楽しみください。

前号のポイント

前回は、表と音声読み上げの関係について、実例を示しながら整理して見ました。

詳しくはバックナンバーをご覧ください。

WEBJISからの考察

「ウェブアクセシビリティJIS(JISX8341-3)」(以下、WEBJISと記します)の中の「5. 開発及び制作に関する個別要件」の「5.2 構造及び表示スタイル」のe) には、次のように書かれています。

----------------------------------------

e) ページのタイトルには,利用者がページの内容を識別できる名称を付けなければならない。

参考:多くの音声ブラウザなどは,最初にページのタイトル情報を読み上げる。もし,タイトル情報が適切でないとき,又は無いとき,一通りページを読み上げないとそのページが目的のページかどうかの判断ができないことがある。

そのため,タイトル情報は重要である。

また,ページのタイトルは,ウェブブラウザのブックマークなどへの登録にも使われるため,ページの内容を表す固有の名称でないと何のページか理解できない。

また,フレームを用いる場合,ウェブブラウザの画面上にフレームを構成する各ページのタイトルが表示されないことが多いので,タイトルを付け忘れないように注意する。

例:HTML では,head 要素の中にtitle 要素を用いてページ固有の名称をつける。さらに,マーク付けすることが望ましい。

ただし,ページ固有名称は,同じにならないようにする。同じページ固有名称になりがちなものには,補足情報を提供して分かりやすくする。

----------------------------------------

上記の例にも書かれているように、ここでいうページタイトルというのは、

・・・

の中に書かれる

・・・

の文字列のことです。

もっともいけないのは、ここに何も書かないことです。

次にいけないのは、ページの内容と全く関係のないページタイトルをつけてしまうことです。

別のページのデザインをテンプレートに利用して、ページタイトルを変更し忘れるということがしばしばあります。

これは、アクセシビリティにとってよくないだけでなく、みっともないです。

気をつけましょう。

ページタイトルの役割

さて、ページタイトルは、音声ブラウザの利用者にとってどのような役割を果たしているのでしょうか。

1.最初にページの概要が判る

WEBjisには、

「多くの音声ブラウザなどは,最初にページのタイトル情報を読み上げる。」

と書かれています。つまり、アクセスしたときに最初にページタイトルを読み上げるので、ページタイトルがページ内容を表現していれば、最初にどんなページなのかが理解できるということですね。

実際、

IBMのほーむぺーじ・リーダー

では最初にページタイトルを読み上げます。

また、スクリーンリーダーでIEを音声化した状態では、JAWS以外の環境ではやはり最初にページタイトルを読み上げます。

なお、

ボイスサーフィン

では、ページタイトルを読み上げないようにしています。

それは、実際のページの中で、ページタイトルが内容を表しているものが大変少ないからです。

むしろ <body> に入ってからそのページのタイトルに当たる内容が表現されていることが多いように思うからです。

その代わりに、ボイスサーフィンでは、ページタイトルを意図的に表示させるコマンドを用意しています。

2.ブックマークの名前になる

これもWEBjisで指摘されていますね。

まさにその通りです。多くの場合、ページタイトルがブックマーク名になりますので、ページの内容を表していないタイトルだと、ブックマークに登録しても後でどんなページなのかが全く予想がつかなくなりますね。

SEO対策にも役に立つページタイトル

検索エンジンで自分のページを上位にランクさせるための対策、いわゆるSEO対策にも、ページタイトルは生かせます。

ちなみに、「音声読書機」と入力して Google で検索してみてください。

私がこの記事を書いている4月29日のお昼の時点では、1番が「よむべえ」という読書機のページ

http://www.amedia.co.jp/product/yomube/index.htm

ページタイトルは『視覚障害者に便利な音声読書機「よむべえ」』

2番がアメディアのトップページ

http://www.amedia.co.jp/

ページタイトルは『視覚障害者向け音声パソコンと読書機のアメディア』

です。

いずれも「音声読書機」というキーワードが含まれています。

この変更を加える前は、順位は忘れてしまいましたが、「よむべえ」のページアメディアのトップページは上位には現れてきませんでした。

もちろん、努力したのはこの点だけではないんですが・・・。

編集後記

皆さんはMIXI というのをご存知ですか。

「ソーシャルネットワーキングサイト」とか言って、ネットワーク上での仲間を増やしていこうというものみたいです。

私は最近メルマガ関係のセミナーに2つ参加しまして、そのときの参加者が私を友人として招待してくれるので、このMIXIに登録するようになりました。

でも、このサイト、結構不便なんです。

見出しも使われていないしナビゲーションスキップもない!

それに、私自身、まだサイトの構造がよく理解できていません。

今回もここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。

以下は、おおよそ毎回同じ内容でございます。

発行理念

本誌は、ウェブサイト作りに取り組む皆様とその構築に責任を持つ方々が皆障害者や高齢者の存在に配慮したサイト作りに励んで頂くことを目指して発行しています。

ウェブアクセシビリティの分野はまだ注目され始めたばかり、その具体的なノウハウの定番はまだほとんどないと言っても過言ではありません。

インターネット技術は常に進歩、変化しつつあります。その点からみると、いくら追求しても「定番」の確立はありえないのかも知れません。

本誌では、全盲の望月優が現在までに紹介されているノウハウと自らの考察による新しいノウハウを、全身全霊を込めて説明・紹介して行きます。

ウェブアクセシビリティに関して秘密にするノウハウは一切ありません。全てのサイトがアクセシブルになって欲しいからです。

私の誤解や知識不足から、誤った説明や不適切な提案をしてしまうことはあるかと思います。それに気がついたときには速やかに訂正致します。

ですから、読者の皆様からの指摘や提案が非常に大きな手助けとなります。

このメルマガを通して、ゆるやかな「ウェブアクセシビリティ大連合」が形成されていくことを念じて、発行を続けて参ります。

アメディア発行のメルマガ紹介

アメディアでは、本誌のほかに、以下の2つのメルマガを発行しています。

週刊福祉情報(まぐまぐ殿堂)

毎週木曜日に、1週間の福祉ニュースのソースを障害当事者や関係者のコメント付きでお届けしています。

福祉関連トピックのプログを募集しています。

まぐまぐ登録ページ

視覚障害者の情報文化を紹介する「アメディアレポート」

毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。

アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。

まぐまぐバックナンバー


発行日 :2005年5月2日

発行人 : 望月優(モチヅキ ユウ)

発行元 : 株式会社アメディア

〒169-0051

東京都新宿区西早稲田2-15-10西早稲田関口ビル3F

電話番号 :03-5286-7511

FAX番号 :03-5286-2567

アメディアのウェブアクセシビリティ・ガイド (参考にしてくださいね)

音声ブラウザ「ボイスサーフィン」のページ (お試しで利用してくださいね)

ボイスサーフィンブログ (アップデートな話題で満載)

本誌定期配信

「ウェブアクセシビリティ入門」に登録

メールアドレス:

ウェブアクセシビリティ教材

ウェブアクセシビリティ関連リンク集

by amedia  at 11:22  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

ウェブアクセシビリティ入門第18号-表と音声読み上げ実例-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第18号-表と音声読み上げ実例-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

ウェブアクセシビリティ入門第18号-表と音声読み上げ実例-の続きを読む

by amedia  at 11:57  | Permalink

ウェブアクセシビリティ入門第17号-表と読み上げに関する考察-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第17号-表と読み上げに関する考察-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

ウェブアクセシビリティ入門第17号-表と読み上げに関する考察-の続きを読む

by amedia  at 11:51  | Permalink

ウェブアクセシビリティ入門第16号-読み上げにはそぐわない表の性質-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第16号-読み上げにはそぐわない表の性質-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

ウェブアクセシビリティ入門第16号-読み上げにはそぐわない表の性質-の続きを読む

by amedia  at 11:47  | Permalink

ウェブアクセシビリティ入門第15号-表示スタイル-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第15号-表示スタイル-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

ウェブアクセシビリティ入門第15号-表示スタイル-の続きを読む

by amedia  at 10:24  | Permalink

ウェブアクセシビリティ入門第14号-文書の構造と見出し-

■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■

ウェブアクセシビリティ入門第14号-文書の構造と見出し-

このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届けしています。

株式会社アメディア

ウェブアクセシビリティ入門第14号-文書の構造と見出し-の続きを読む

by amedia  at 10:11  | Permalink