ウェブアクセシビリティ入門 第8号
■どんな方にも判り易いウェブサイトを目指して■
ウェブアクセシビリティ入門 第8号
-alt テキスト-
このメルマガでは、具体例を交えながら障害者や高齢者にも読みやすいウェブサイト作りのヒントを毎週お届け致します。
目次
挨拶
皆さんこんにちは。発行人の望月優です。
今日は何の日?
一般には「バレンタインデー」。
でも、私にとってはアメディアの16歳の誕生日の方が重たいんです。よろしく!
それでは、今回もじっくりとお楽しみください。
前号の要約と補足
前号では、音声でホームページを読む人にとってわずらわしいナビゲーションメニューを、どのようにしたらわずらわしくなくすことができるのかというノウハウをまとめました。
それで、前号の内容について、視覚障害の読者の方からお問い合わせを頂きました。
WEBJISにも書かれている「ナビゲーションメニューをスキップするリンクの設置」という手法を採った場合、スクリーンリーダー+IEの組み合わせではうまく行かないことがあるということを紹介させて頂きました。
その中で、うまくいく例として2つのサイトを紹介させて頂きましたが、95ReaderとIEとの組み合わせでうまく行かなかったという報告を頂きました。
調べましたところ、PC-TalkerとIEとの組み合わせではうまくナビゲーションメニューをスキップするのですが、95ReaderとIEとの組み合わせでは音声読み上げとしてはジャンプした位置から読んでくれないことが判りました。
スクリーンリーダーとIEとの組み合わせで閲覧しているときのナビゲーションスキップをはじめとする内部リンクへの対応は、いろいろと条件によって動作が異なっています。
もう少し研究を進めます。
ということで、前号の記述の一部をお詫びして訂正させて頂きます。
altテキスト
HTMLにおいて、画像を示す IMG タグの中で、 alt という属性を用いることにより、その画像に対する説明やコメントを付けることができます。
音声ブラウザは、この alt 属性で指定された文字列を読み上げます。
この仕組みを利用して、視覚障害者に対しても画像の様子や画像が示すところの意味を伝えることができます。
画像の説明はいつでも必ず必要か?
さて、WEBJISでは、「5.4 非テキスト情報」のa)で、以下のように助言しています。
- a) 画像には,利用者が画像の内容を的確に理解できるようにテキストなどの代替情報を提供しなければならない。
- 例1:HTML では,画像にalt 属性をつける。
- 例2:画像の内容を表す情報を画像の近くにテキストで表示する。
- 例3:画像のそばに同等のテキスト情報があるとき,画像の代替テキストは,空が好ましい場合もある。
- 参考:HTML の場合では,あえて空にしたことが分かるように,次のように明示的に空を指定する。
原則として、画像に対しては何らかの説明をつけるべきだとしています。
例3は、同じ内容の説明がダブらないようにするための配慮であって、説明がなくても良いということではありません。
実際のところ、画像が文章の内容に対して特に関係のないような場合には、むしろその説明がわずらわしく聞こえることもあります。
一方、画像が内容に関係なくても、どんな絵が表示されているのかを知りたいという視覚障害者もいます。
また、同じ人でも、今は時間にゆとりがあるから、どんな画像が表示されているのかを知りたいけれど、仕事などで急いでいるときには、画像の説明はわずらわしいという、とても自分かってな視覚障害者もいます(私のことです)。
さて、このように、人によって違ったり、さらに同じ人でもその時によって違ったりする画像に対する説明の対応、どのようにすべきかについて、次号で考察致します。
フレームについてのもう一つの見方
前号で、ナビゲーションメニュー対策の一つとして、本文を第2フレームまたは第3フレームに配置して、第1フレームの先頭で本文が記載されているフレームを示すという方法をお勧めしました。
これに対して、ウェブ製作会社の時代工房の柴田さんから、ご自分の見解を寄せて頂きました。
なるほどなと思う点を含んでいますので、ご本人の承諾を得て、掲載させて頂きます。
以下、柴田さんから頂いたメールを一部編集した内容です。
問題はやはりフレームの弊害ですが、全盲の方の利用時の問題だけでなく、
下記のような事態にとってフレームはやはり使いづらい技術だと思われます。
1.検索エンジンに本文フレームを引っ張り出されると使いづらい。
2.よほどうまく作らないと文字拡大時などにそれぞれのフレームで横およびタテのスクロールバーが出てしまう。
3.ブックマークしづらい(他人に教えにくい)。
4.毎回最初に読み上げるタイトル要素が同じになってしまうので、ページ移動時のフィードバックが弱くなってしまう。
つまり音声環境利用者の方のメリット以外に、その他の環境でのデメリットが多いということだと思うのです。
だからもしナビゲーションスキップのためだけにフレームを使うのであれば、これらのデメリットを超えるほどの説得力が持たせられるかどうか疑わしいと思うのです。
柴田さん、どうもありがとうございました。
フレームに関しては、第11号からWEBjisの順番に従って解説を進めていく中で、また改めて考察したいと思います。
多分、20号代の半ばから後半ぐらいになりそうなので、まだかなり先の話ですが。
画像認証についてご意見募集
前号で、第8号から3回ぐらいのシリーズで画像と音声読み上げの関係について取り上げます、と告知しましたところ、読者の方から画像認証の問題を取り上げて欲しいという希望が寄せられました。
この「画像認証」というのは、ロボット型のいたずらからの防衛策として考えられたものだと理解しています(もしも間違っていたらごめんなさい)。
人が画面を見てアクセスしているのだということをシステム側が確認するために、ログインIDなどを入力する際に、画面に表示されている画像文字を読み取って、キーボードから入力すると次に進むことができるといったような仕組みです。
幸運にもマグマグさんではこのような仕組みを導入していないので、目の見えない私でもぽちぽちとメルマガが発行できています。
実は、このテーマ、私にとってはとても重たいテーマです。
というのは、良い解決策が私自身も思い描くことができないからです。
とは言っても、読者さんからの希望ですし、難題から逃げ腰になっていては解決へのステップを踏み出すことができませんので、まずは現状の把握と、打開策の案を募集したいと思います。
以下の情報をお持ちの方は、
magazine@amedia.co.jp
の望月優までお知らせください。
- 画像認証が用いられているサイトとその場面
- 画像認証に対する代替策が採られているサイトとその場面
- あなたが考える画像認証の代替策
この結果を整理して、2月28日発行の第10号で取り上げたいと思います。
皆様からの情報とご意見をお待ちしています。
次回予告
次回は、画像に対して説明をつける必要のある場合とない場合、つけた方が良い場合とそうでない場合について考えて見たいと思います。
編集後記
2月16日に地球温暖化防止のための京都議定書が発行されるそうですね。
最近、ロシアがこの議定書に参加することを表明しました。
米国が2001年に離脱していることからすれば、いろいろな思惑はあるのでしょうが、人類の将来が心配な望月はロシア大歓迎です。
http://www.heaa-salon.or.jp/ondancenter/kyoto01-1.html
アメディア発行のメルマガ紹介
アメディアでは、本誌のほかに、以下の2つのメルマガを発行しています。
毎週木曜日に、1週間の福祉ニュースのソースを障害当事者や関係者のコメント付きでお届けしています。
福祉関連トピックのプログを募集しています。
毎月第2と第4火曜日に、視覚障害者のライフスタイルや視覚障害者に便利な最新技術情報などを紹介しています。
アメディアの社員が輪番で編集を担当していますので、編集人の個性が出て、毎号雰囲気が違うのも一つの楽しみです。
奥付
発行日 :2005年2月14日
発行人 : 望月優(モチヅキ ユウ)
発行元 : 株式会社アメディア
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田2-15-10西早稲田関口ビル3F
電話番号 :03-5286-7511
FAX番号 :03-5286-2567
アメディアのウェブアクセシビリティ・ガイド (参考にしてくださいね)
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